特殊鋼で精密に作られた金型に高温で溶けた金属(アルミニウム、亜鉛、マグネシウムなど)を高速・高圧で充填し、急速に冷却し凝固させて取り出す、高い生産性を持った鋳造方法のひとつです。
寸法精度が高く、強度が優れていることが特長で、複雑形状の製品を設計して作ることができます。
また、外観が美しく機械加工も少なくすむという優れた特徴をもっています。
アルミダイカスト
材料として用いられるアルミ合金は、軽量でありながら強度が優れていることが特長。
薄い肉厚でも比較的強い製品が得られ、熱処理を施すことで鉄に匹敵する強度になるものもあります。
また、3Rを実現できる素材であり、環境への負荷を抑えることができます。
アルミニウム合金における3R
Reduce | 薄肉化による軽量化の技術などで省エネを推進 |
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Reuse | 堅牢な鋳型で同一製品が繰り返し製造可能 |
Recycle | 溶かせば材料として何度でも再利用可能 資源の有効活用に貢献 |
ダイカストの特長
ダイカストは鋳造法の中で最も優れた生産性と寸法精度と美しい鋳肌が特長です。
近年、より薄肉で複雑な形状をした製品、高精度鋳造による加工レスという取り組みも行われています。
生産性 | 射出圧入や金型冷却によって短時間で大量に生産することができる |
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寸法精度 | 寸法精度が高く完成品に近い形状なので切削加工が少なくて済む |
薄肉厚と強度 | 他の鋳造法よりも薄肉にすることができプラスチック製品より強度が強いものができる |
表面処理 | 鋳肌が優れているため表面処理(メッキ、塗装)が容易に行うことができる |
金型 | ひとつの金型で何千個、何万個も鋳造を行うことができる |
ダイカストの用途
国内でのアルミダイカスト製品の用途として、生産量の75%以上が自動車産業に使用されています。
他には自動二輪車、産業機械、精密機器、建築部材など多岐にわたって使用されています。
当社では、ADC12種というアルミ合金材を使用して、オートマチックトランスミッション、トラック部品、産業用エンジン部品等を250t~670tの中型クラスのダイカストマシンを用いて生産しています。
自動車産業では、エンジン、トランスミッション、足回り、内外装など、あらゆる部位にアルミダイカスト製品が使用されています。軽量であることを活かし、自動車の低燃費化にも貢献しています。